アメリカの景観が美しい道路32選!」の第28弾です。
この「ロードトリップ」のカテゴリーのページでは,オリジナル・ランキングで32選した「景観が美しい道路」と「ナショナル・シーニック・バイウェイ」「オール・アメリカン・ロード」を紹介します。
第29弾の今回は,サウスダコタ州とノースダコタ州の道路を紹介します。
「アメリカの景観が美しい道路32選!」とは,ネットの10のサイトと10のユーチューブの計20で紹介されていた道路のランキングを数え,再ランキングにしたものです。
ランキングを見たい場合は,↓ここ↓を見てください。
アメリカの景観が美しい道路32選!【ナショナル・シーニック・バイウェイ】【オール・アメリカン・ロード】【オリジナル・ランキング発表】mohamoha147
また,「ナショナル・シーニック・バイウェイ」「オール・アメリカン・ロード」は,アメリカの「シーニックバイウェイ法」で選ばれた道路のことです。
「景観性」「歴史性」「自然性」「文化性」「レクレーション性」「考古学性」の6項目のうち1項目に該当するものを「ナショナル・シーニックバイウェイ:National Scenic Byway」,2項目以上に該当するものを「オール・アメリカンロード:All American Road」と指定しています。
それでは,サウスダコタ州から紹介していきます。
- サウスダコタ州のロードトリップ
- バッドランズ・ループ・ロード:The Badlands Loop Road(サウスダコタ州)
- ピーター・ノーベック・シーニック・バイウェイ:Peter Norbeck Scenic Byway(サウスダコタ州)
- ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイ:Native American Scenic Byway(サウスダコタ州,ノースダコタ州)
- ノースダコタ州のロードトリップ
- ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイ:Native American Scenic Byway(ノースダコタ州,サウスダコタ州)
- シャイエン・リバー・バレー・シーニック・バイウェイ:Sheyenne River Valley Scenic Byway(ノースダコタ州)
サウスダコタ州のロードトリップ

サウスダコタ州には,オリジナルランキングにて選ばれた景観が美しい道路が1つあります。
また,指定されたナショナル・シーニック・バイウェイが2つあります。
まずは,オリジナルランキングにて選ばれた,景観が美しい道路を紹介します。
バッドランズ・ループ・ロード:The Badlands Loop Road(サウスダコタ州)


「バッドランズ・ループ・ロード:The Badlands Loop Road」は,サウスダコタ州南西部にある「バッドランズ国立公園:Badlands National Park」を東西に横断する「国道240号線:South Dakota Highway 240」のうち,特に絶景が連続する区間を指します。
私の「景観が美しい道路32選!」オリジナル・ランキングでは,第7位にランキングされています。
全長は約61kmあり,所要時間は約1〜1.5時間(停車・観光を含めると2〜3時間)です。
奇岩が連なる「荒地=Badlands」と名づけられた独特の侵食地形と,草原(プレーリー)の対比が見事で,映画のような荒涼とした風景をドライブしながら楽しめます。
このルートは,「ブラックヒルズ:Black Hills」地域の東端に位置し,観光ではマウント・ラシュモアやウォール(Wall) などと組み合わせて巡るのが一般的です。
最寄り都市は,「ラピッドシティ:Rapid City」でブラックヒルズ観光の拠点です。
主な展望ポイントやトレイルを,ループロード沿いに西から東に向かって紹介します。
「Big Badlands Overlook」
東の入口近くにある展望台です。
朝日の名所です。
ピンクやオレンジの地層が輝きます。
「Door Trail / Window Trail / Notch Trail」
いくもの短いトレイルが集中しています。
Badlandsの地形を間近に体験できる人気エリアです。
「Cliff Shelf Nature Trail」
緑が多く,コットンウッドの木陰を歩ける短いループです。
「Panorama Point」
その名の通り,広大な景観を見渡す絶好の撮影スポットです。
「Burns Basin Overlook」
島のように点在する岩丘が印象的なポイントです。
「Yellow Mounds Overlook」
鮮やかな黄色の地層が露出していて,他にはない色彩美が特徴的です。
「Pinnacles Overlook」
夕日の名所です。
バイソンやビッグホーンシープの目撃例も多いです。
「Roberts Prairie Dog Town」
プレイリードッグの群れを観察できる場所です。
かわいい鳴き声も聞けます。
バッドランズ・ループ・ロード沿いでは,次のような野生動物に出会うことができます。
アメリカバイソン
ビッグホーンシープ(オオツノヒツジ)
プレーリードッグ
コヨーテ
ミュールディア
特に西部の草原地帯は,動物たちの出没頻度が高く,朝夕が狙い目です。
次に,ナショナル・シーニック・ドライブを紹介します。
ピーター・ノーベック・シーニック・バイウェイ:Peter Norbeck Scenic Byway(サウスダコタ州)


「ピーター・ノーベック・シーニック・バイウェイ:Peter Norbeck Scenic Byway」は,サウスダコタ州の「ブラックヒルズ:Black Hills」国立森林地帯の中心を走る,サウスダコタ州を代表する絶景ドライブルートです。
「ニードルズ・ハイウェイ:Needles Highway」,「アイアン・マウンテン・ロード:Iron Mountain Road」,「SD Highway 87」,「US Highway 16A」など4つの道路で構成され,ループ状に「カスター州立公園:Custer State Park」,「ラシュモア山:Mount Rushmore」,「シルバン湖:Sylvan Lake」周辺を巡ります。
全長約109kmで,ゆっくり観光しながらで約2〜3時間のロードトリップで,ナショナル・シーニック・バイウェイに指定されています。
この道路の名は,サウスダコタ州出身の政治家 「ピーター・ノーベック:Peter Norbeck」(1870–1936)に由来します。
彼は自然保護と観光振興に尽力し,マウント・ラシュモア建設の後援者であり,カスター州立公園やニードルズ・ハイウェイ建設を推進した人物です。
Peter Norbeck Scenic Byway は,以下の4つの道をつなぐループ状のドライブコースです。
「Needles Highway」(SD 87)
花崗岩の尖塔(ニードル状岩)と狭いトンネル(Needles Eye Tunnelなど)が特徴的です。
「Iron Mountain Road」 (US 16A)
木々の間を抜け,3つの狭いトンネルからマウント・ラシュモアが見える「額縁トンネル」で有名です。
「SD 89 / SD 244」
シルバン湖からラシュモア山に接続する」道路です。
穏やかな森林ドライブになります。
「US 16A」 (Custer–Keystone)
カスター州立公園からケイストーンへ抜ける区間です。
野生動物ウォッチングに最適です。
主な見どころを紹介します。
「カスター州立公園:Custer State Park」
バッファローの群れが放牧されるサウスダコタ屈指の自然公園です。
湖やキャンプ場,ハイキングコースも豊富です。
「シルバン湖:Sylvan Lake」
花崗岩に囲まれた美しい湖です。
映画「National Treasure 2」の撮影地としても知られています。
「ニードルズ・アイ・トンネル:Needles Eye Tunnel」
幅わずか約2.4mの細い岩のトンネルです。
岩の尖塔(Needles)を通り抜けるスリル満点の名所です。
「アイアン・マウンテン・ロード:Iron Mountain Road」
連続する木製スパイラル橋(ピグテイル・ブリッジ)とマウント・ラシュモアを遠望するトンネルが人気です。
「マウント・ラシュモア:Mount Rushmore National Memorial」
4人の大統領の顔が刻まれたアメリカの象徴的記念碑です。
↓このページで詳しく紹介しています。↓
アメリカの博物館32選!【マウント・ラシュモア国立記念公園】【ボーイング・フューチャー・オブ・フライト】【ミッドウェイ博物館】 mohamoha102
「ワイルドライフ・ループ:Wildlife Loop Road」
バッファロー,エルク,プレーリードッグなどが見られる人気の野生動物観察ルートです。
カスター州立公園や周辺で見られる野生動物です。
アメリカバイソン(バッファロー)
プロンホーン
コヨーテ
プレイリードッグ
ミュールディア
七面鳥
多くの野生動物が道路沿いで見られます。
特に,早朝や夕方がベストタイムです。
ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイ:Native American Scenic Byway(サウスダコタ州,ノースダコタ州)



「ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイ:Native American Scenic Byway」は,サウスダコタ州を代表する文化的な道で,ナショナル・シーニック・バイウェイに指定されています。
ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイは,アメリカ先住民の歴史と文化,そしてミズーリ川流域の雄大な自然を感じられる特別なルートです。
ノースダコタからサウスダコタまで,南北に横断する全長約560kmの道路で,ドライブのみで約7〜8時間(観光込みで1〜2日)を要します。
「ミズーリ川:Missouri River」に沿った絶景と先住民文化をたどるルートで,5つの「ラコタ・スー族:Lakota Sioux」部族居留地を通過し,アメリカ先住民の歴史・伝統・生活の痕跡を感じることができます。
ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイは,「文化の道:Cultural Byway」として全米でも特に重視されていて,自然景観だけでなく人々の物語が体感できる構成になっています。
ルート上では,ラコタ族のクラフトマーケットやパウワウ(伝統舞踊祭)など,訪問者が文化交流できるイベントも開かれています。
「1804号線」「1806号線」は,ルイス&クラーク探検隊がミズーリ川を北上・南下した年号にちなむ道路番号です。
自然景観とともに,戦いや条約,文化復興など,アメリカの歴史のもう一つの側面を知る貴重なルートとして知られています。
主な見どころを紹介します。
「Buffalo Interpretive Center」(ロウアー・ブルーリ)
ラコタ族の生活に欠かせなかったバッファローと文化の関係を紹介しています。
エコツーリズムの拠点です。
「Sitting Bull Monument」(スタンディング・ロック)
ラコタの英雄スーティング・ブルの記念碑と墓所です。
ミズーリ川を見下ろす静寂の丘にあります。
「Lewis and Clark Interpretive Center」
探検隊の航路をたどりつつ,当時の先住民との交流を紹介する展示があります。
「Big Bend of the Missouri」
ミズーリ川が大きく蛇行する地形になっています。
展望台から壮大な眺めを楽しめます。
「Akta Lakota Museum & Cultural Center」(Chamberlain)
サウスダコタ州で最も充実したラコタ文化博物館です。
工芸品・歴史資料・現代アート展示などがあります。
次に,ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイで通過する部族居留地を,南から北に向けて紹介します。
「Yankton Sioux Reservation」
「Wagner」付近にある「Ihanktonwan Dakota」の居留地です。
「Crow Creek Reservation」
「Fort Thompson」にある「Mdewakanton Dakota」の居留地です。
「Lower Brule Reservation」
「Lower Brule」にある「Kul Wicasa Lakota」の居留地です。
「Cheyenne River Reservation」
「Eagle Butte」にある「Minneconjou」「Sans Arc」「Blackfoot Lakota」の居留地です。
「Standing Rock Reservation」
「Mobridge」付近にある「Hunkpapa」「Yanktonai」の居留地です。
これで,サウスダコタ州のロードトリップの紹介を終わります。
続いて,ノースダコタ州のロードトリップの紹介をします。
ノースダコタ州のロードトリップ

ノースダコタ州には,指定されたナショナル・シーニック・バイウェイが2つあります。
まずは,その一つ目を紹介します。
ネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイ:Native American Scenic Byway(ノースダコタ州,サウスダコタ州)



サウスダコタ州の北に続くルートとして知られる「ノースダコタ州のネイティブ・アメリカン・シーニック・バイウェイ:North Dakota Native American Scenic Byway」は,アメリカ先住民ラコタ族・マンダン族・ヒダツァ族などの歴史と文化をたどる道です。
このバイウェイは,サウスダコタ州の同名ルートの北側延長で,ミズーリ川の西岸に沿ってノースダコタ州南端から北端までを走る道です。
「ラコタ:Lakota」,「 ダコタ:Dakota」,「 マンダン:Mandan」,「ヒダツァ:Hidatsa」,「アリカラ:Arikara」など,ミズーリ川流域に住んできた多くの先住民族の文化と歴史をたどることができます。
このルートでは,古代の村跡,戦いの記念碑,博物館,そして今も生きるネイティブコミュニティを訪ねることができ,アメリカの「もう一つの歴史」を深く感じられます。
ミズーリ川沿いに広がる草原,湖,丘陵が続く雄大な風景が広がります。
夕暮れには,川と空が赤く染まり「Great Plains」の静けさを体感できます。
文化・自然・歴史が調和した「聖なる回廊」とも呼ばれています。
主な見どころを紹介します。
「スタンディングロック:Sitting Bull Monument」
アメリカ先住民ラコタ族の英雄,スーティング・ブル酋長の墓所です。
ミズーリ川を望む丘にあります。
「Fort Abraham Lincoln State Park」(マンダン)
カスター将軍の旧邸や砦跡,マンダン族の村跡を復元しています。
歴史と文化が交わる場所です。
「Knife River Indian Villages National Historic Site」
サクガウィアがルイス&クラーク探検隊と出会った村です。
先住民の生活道具や住居跡を保存されています。
「フォーベアーズ橋:Four Bears Bridge」
モダンなデザインの橋梁です。
各部族の彫刻や装飾が施されています。
「Four Bears Museum & Interpretive Center」
「Three Affiliated Tribes」の文化を紹介する博物館です。
ネイティブアートや工芸品が豊富です。
「サカガウィア湖:Lake Sakakawea」
広大な湖面が続く美しい景観が広がります。
ボートやキャンプ,釣りも人気です。
道路沿いに通過する部族居留地を,南から北に向けて紹介します。
「Standing Rock Indian Reservation」
「Fort Yates」にある「Hunkpapa Lakota」「Yanktonai Dakota」の居留地です。
「Fort Berthold Reservation」
「New Town」にある「Mandan」「Hidatsa」「Arikara」の居留地です。
シャイエン・リバー・バレー・シーニック・バイウェイ:Sheyenne River Valley Scenic Byway(ノースダコタ州)


「シャイエン・リバー・バレー・シーニック・バイウェイ:Sheyenne River Valley Scenic Byway」は,ノースダコタ州南東部,「シャイエン川:Sheyenne River」に沿って走るルートで,ナショナル・シーニック・バイウェイに指定されています。
「バルドヒル・ダム:Baldhill Dam」付近から「フォート・ランサム:Fort Ransom」,「リスボン:Lisbon」を経て,「バレーシティ:Valley City」まで,全長約100kmあります。
このバイウェイは,氷河時代に形成された深い谷と蛇行するシャイエン川沿いを走ります。
周囲は,牧草地,森,農場,そしてノースダコタらしい広大な空に囲まれ,春から秋にかけては,特に美しい景観を楽しめます。
ノースダコタでは珍しい丘陵地帯を通過します。
氷河の侵食でできた曲線的な地形が続きます。
州内でも,特に自然景観と歴史文化の調和が見られるルートとして知られています。
主な見どころを紹介します。
「Fort Ransom State Park」
川沿いのキャンプ場やトレイルが整備された州立公園です。
カヌーやハイキングが人気です。
「Sheyenne River Valley National Scenic Trail」の起点の一つにもなっています。
「Baldhill Dam & Lake Ashtabula」
バルドヒル・ダムによって形成された湖です。
釣り,ボート,野鳥観察に最適です。
ダムの展望台からは,湖と谷のパノラマが広がります。
「Valley City」
「橋の街:City of Bridges」として知られ,Sheyenne Riverにかかる多くの歴史的橋があります。
「Hi-Line Bridge」(長さ約455m・高さ約50m)は特に有名です。
「Fort Ransom Village」
小さな村に歴史的建物や農場が点在し,ノルウェー系移民の文化を感じられます。
秋には「Sodbuster Days」という伝統的な農業イベントが開催されます。
「Sheyenne National Grassland」
アメリカでも数少ない「背の高い草原:tallgrass prairie」が残る地域です。
バッファローや野生動物の観察も可能です。
これでノースダコタ州のロードトリップの紹介を終わります。
今回はここまでです。
次回は,モンタナ州とワイオミング州のロードトリップを紹介します。


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