アメリカにある博物館を32に絞って紹介している「アメリカの博物館32選!」の第19弾で,今回がラストの回です。
最後になる今回は,ノース・カロライナ州にある博物館とケンタッキー州にある博物館を一つずつ紹介します。
一つ目はノース・カロライナ州アッシュビルにある「ビルトモア・エステイト」,2つ目はケンタッキー州ルイビルにある「ルイビル・スラッガー・ミュージアム」です。
独自ランキングでは2つの博物館は以下のようなランキングになっています。
第28位【ビルトモア・エステイト】
第29位【ルイビル・スラッガー・ミュージアム】
それでは,ビルトモア・エステイトから紹介します。
ビルトモア・エステイト:Biltmore Estate(ノース・カロライナ州アッシュビル)
「ビルトモア・エステート:Biltmore Estate」は,1889年から1895年にかけてノースカロライナ州アッシュビルに,ジョージ・ワシントン・ヴァンダービルト2世によって建てられたルネッサンス形式の大邸宅です。
1930年から一般に公開し,住宅博物館となっています。
現在は,博物館というよりも一つのテーマパークのようです。
以前のページで,このビルトモア・エステートを一度,紹介しています。
こちらもご覧ください。
このブログでまだ一度も紹介していない「タールの付いた靴のかかと」の州の話 mohamoha35
ビルトモア・エステートは,アメリカで一番大きい邸宅で,この邸宅のデザインを考えるために,アメリカ中からアーティストを集めたそうです。
そのために,アッシュビルは現在もアートの街と言われています。
このような大邸宅を建てるほどのお金持ちだったジョージ・ワシントン・ヴァンダービルト2世とは,どのような
方だったのでしょう。
財を成したのは,ジョージ・ワシントン・ヴァンダービルト2世のおじいちゃんにあたる実業家コーネリアス・ヴァンダービルトです。
海運業と鉄道業で,成功をおさめ,それぞれアメリカの海運王,鉄道王と呼ばれています。
それらのビジネスは兄2人に任せて,ジョージ・ワシントン・ヴァンダービルト2世は,主に農場の経営を任されたり,美術品の蒐集に情熱を傾けたりしていたそうです。
ジョージ・ワシントン・ヴァンダービルト2世がタイタニック号の悲劇を回避していた話は,有名です。
妻とヨーロッパを旅行していたジョージ・ワシントン・ヴァンダービルト2世は,タイタニック号の乗客リストに載っていました。
しかし,旅行を早めに切り上げてニューヨークに戻っていたため,タイタニック号には乗らず,沈没事故に遭遇することはありませんでした。
しかし,その翌年に,51歳の若さで,虫垂切除手術に伴う合併症のためにワシントンD.C.で亡くなってしまいました。
見どころ
邸宅には全部で250の部屋があり,ベッドルームは35室,トイレは43あり,室内プール,朝食用の部屋,夕食用の部屋もあるそうです。
部屋を見て回るだけで1時間弱が必要だそうです。
内装に専門の芸術家をアメリカ中から呼ぶほどのことを行い,また,家主自らもフランスに長く滞在するほどアートに精通していました。
また,展示されている美術品やアンティーク家具,書物なども一流品だそうです。
アメリカの歴史的な富豪の生活様式を垣間見る貴重な時間となるはずです。
屋内には,ボーリングのレーンやプール,玉突きの部屋があります。
なんと,ビルトモア・エステートにて映画「フォレスト・ガンプ」の撮影が行われたそうです。
屋内なのか屋外なのかもわからないのですが,もし,本当で,詳細がわかれば,過去のページ付け加えなければなりません。
アラバマ州のニックネームと映画「フォレスト・ガンプ」の話 mohamoha27
敷地も広大で,庭園はもちろん,ワイナリーもあります。
移動には車を使用します。
敷地内にはフレンチブロード川が流れていて,いかだやカヌーで下ったり,カヤックを自分で操ったりできるそうです。
庭園は,「フレデリック・ロー・オルムステッド:Frederick Law Olmsted」という著名なランドスケープ・デザイナーによってデザインされました。
庭園には,美しい湖,森林,農場そしてアメリカで最も有名と言われるバラ園が含まれており,四季折々の美しい景色を楽しむことができます。
ビルトモア・エステートは,ツアーやガイド付きの訪問が可能で,建物の歴史の興味深い情報を学ぶことができます。
また,敷地内には,レストラン,ショップ,ワイナリーもあり,訪れた人々に充実した体験を提供しています。
また,季節ごとにさまざまなイベントを開催しており,クリスマス時期には,特に美しいイルミネーションやデコレーションが行われます。
その他にも,コンサート,ワインテイスティング,アート展示などが催されています。
ビルトモア・エステートを堪能しようと思ったら,丸1日は必要だと考えてよいと思います。
ホテルも完備しているため,宿泊もありだと思います。
園内に3か所のホテルがあります。
ビルトモア・エステートの公式YouTubeがありましたので,貼り付けておきます。
アッシュビル
ビルトモア・エステートがあるアッシュビルは,「アメリカで一番幸せな場所」と言われているそうです。
ダウンタウンには,ビルトモア・エステートほどではないですが,住みたくなるほどの外観を持つ家が立ち並んでいます。
また,アッシュビルはアートの街とも言われています。
「アメリカで住みたい場所100傑」アンケートでは,2005年で9位,2007年ではなんと1位となりました。
住みたい町と観光したい町はちょっと違うとは思いますが,訪れる大きな理由となります。
さて,実際の自分たちのアメリカ旅行にアッシュビルを入れるには,2回目の旅行に入れることになります。
ニューヨークを始まりとして,まずは,東海岸を南下し,フロリダ州キーウエストから少し内陸の方を北上します。
その北上するルートにアッシュビルを訪れることになります。
実際にはジョージア州アトランタから直接アッシュビルに行くのではなく,
アトランタ→ピジョンフォージ→ガトリンバーグ→グレートスモーキー山脈国立公園→アッシュビル→シャーロット
になると思われます。
ルイビル・スラッガー・ミュージアム:Louisville Slugger Museum & Factory(ケンタッキー州ルイビル)
ケンタッキー州のルイビルにあるルイビル・スラッガー・ミュージアムは,多くのメジャーリーガーが愛用するバットのメーカーの博物館です。
博物館の正面入り口には,約36mの巨大なバットが空に向かってそびえています。
「ルイビル・スラッガー:Louisville Slugger」は,ケンタッキー州ルイビルのスポーツ用品メーカー「ヒラリック&ブラズビー社:Hillerich & Bradsby」のブランドです。。
ヒラリック&ブラズビー社は,創業120年以上のローリングスと並ぶ老舗野球用品メーカーです。
特に,バット製造で名が知られており,かつてのベーブ・ルースなどアメリカ野球殿堂入りの選手も同社のバットを使用していました。
現在においても約60%の選手が同社製のバットを使用しているそうです。
博物館は,同社の工場にあります。
博物館では,ルイビル・スラッガーの創業者であるヒルダ・ブランズウィック・スラッガーの歴史から始まり,現代までの野球バット製造の進化に至るまでの歴史を展示しています。
展示物には,歴史的なバット,写真,映像,展示品などが含まれており,野球の歴史に触れることができます。
1883年,父の木材店で働いていた当時17歳のバド・ヒラリックがピート・ブラウニングのためにバットを作りました。
ブラウニングが,そのバットで3安打したことがきっかけで,そのバットの評判を聞いた選手が依頼が殺到する様になります。
そして,ヒラリックは翌年の1884年にルイビルスラッガーを設立しました。
そして,ベーブ・ルースが同社のバットを使用するようになって,バット市場でトップシェアを得るようになりました。
2015年3月にウイルソン・スポーティング・グッズが,ブランドを7000万ドルで取得しました。
見どころ
施設内には,実際の野球バット製造工程を見学できるエリアがあり,バットの製造過程を紹介するツアーが行われています。
約1時間のツアーです。
木材がバットに変身する過程を間近で見ることができ,その製造技術について学ぶことができます。
自分だけのカスタム野球バットを注文することもできます。
バットのサイズ,形状,カラー,名前やメッセージを選び,オリジナルのバットを製作します。
博物館には,ルイビル・スラッガー関連の商品が豊富に揃ったギフトショップもあります。
バットや野球用品,関連するアパレルなどを購入することができます。
ルイビル
ルイビル・スラッガー・ミュージアムのあるルイビルには,「チャーチルダウンズ競馬場:Churchill Downs」があります。
1875年に始まったチャーチルダウンズ競馬場は,毎年恒例のケンタッキーダービーを開催することで最も有名です。
1985年には,「ケンタッキーダービー博物館:Kentucky Derby Museum」をオープンしました。
ケンタッキー・ダービーという世界的に有名な競馬イベントに焦点を当てた博物館です。
ルイビルを訪れるなら,チャーチルダウンズ競馬場は開催していなくても訪れてみたい場所です。
ケンタッキーダービー博物館に行くかどうかは,まだわからないです。
博物館で言うと,近くのレキシントンにある「ケンタッキー・ホース・パーク:Kentucky Horse Park」には,必ず訪れようと思っています。
ケンタッキー・ホース・パークに必ず訪れるのには,訳があります。
訳を知りたい方は,このページを読んでください。
ランキング32位には入っていませんが,ケンタッキー・ホース・パークを簡単に紹介します。
ケンタッキー・ホース・パーク:Kentucky Horse Park(ケンタッキー州レキシントン)
「ケンタッキー・ホース・パーク:Kentucky Horse Park」は,ケンタッキー州レキシントンにある世界的に有名な馬のテーマパークおよび競走馬の博物館です。
ケンタッキー・ホース・パークは,馬に関する歴史,文化,スポーツの偉大な遺産を称える場所として知られています。
馬の育成,競走,訓練,医療などに関する情報が展示され,馬に関するさまざまな側面を学ぶことができます。
パーク内には,さまざまな馬の品種が飼育されており,アラビアン,サラブレッド,スタンダードブレッド,アメリカンクォーターホースなど,さまざまな種類の馬を見ることができます。
そして,馬についての知識を深めたり,馬と触れ合ったりすることができます。
ケンタッキー・ホース・パークでは,さまざまな馬に関連するイベントやショーが定期的に開催されます。
競走馬のデモンストレーション,馬術ショー,馬に関するワークショップなどが行われ,馬の美しさと優雅さを楽しむことができます。
パーク内には,馬に関する博物館もあり,競走馬の歴史や功績について学ぶことができます。
また,有名な競走馬や調教師に関する展示物もあります。
パーク内には,馬に関連した商品を購入できるショップや美味しい食事を楽しめるレストランもあります。
地元の料理やお土産を手に入れることができます。
もちろん,博物館を訪れることにも期待をしていますが,広いパーク内をカートを使ってゆっくりと散策するのがとても楽しみであります。
さて,ケンタッキー州のルイビルやレキシントンは自分たちの1回目の旅行で訪れる予定です。
ナッシュビル→レキシントン→ルイビルというルートの予定です。
本当は,ルイビルの後に,カントリーやブルーグラスの基となった「アパラチア音楽」が生まれた「クルキッドロード」の方に行きたいのですが,そっちの方は2回目の旅行に回したいと思います。
2回目の旅行にて,アトランタ→ピジョンフォージ→ガトリンバーグ→グレートスモーキー山脈国立公園→アッシュビル→シャーロットのルートを紹介しました。
その続きで,シャーロット→ブリストルというルートでクルキッドロードを観光したいと思います。
今回はここまでです。
これで,「アメリカの博物館32選!」の博物館をすべて紹介しました。
次回は,「アメリカの博物館32選!」をまとめるページにしたいと思います。
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