「アメリカの国立公園32選」の第20弾です。
今回は,ワイオミング州にある「グランドティトン国立公園」を紹介します。
オリジナルランキングにて,グランドティトン国立公園は第10位でした。
地図でお分かりの通り,同じワイオミング州にあるイエローストーン国立公園の北にあるのが,グランドティトン国立公園です。
2つの国立公園ともに,ロッキー山脈の北部に位置する人口が少ない地域の国立公園です。
それにもかかわらず,グランドティトン国立公園は,オリジナルランキングとは言え7位ですから,行く機会があまりないけれども,訪れたら,「最高に印象に残る国立公園」なのだと言えます。
イエローストーン国立公園の紹介は,今,やっている「アメリカの国立公園32選!」のシリーズのラストに紹介しようと計画しています。
それが次回です。
それでは,グランドティトン国立公園の紹介をしていきます。
- グランドティトン国立公園:Grand Teton National Park(ワイオミング州)
- ジャクソン:Jackson
- ジャクソン・レイク・オーバールック:Jackson Lake Overlook
- コルター・ベイ:Colter Bay
- ティトン・パーク・ロード:Teton Park Road
- オックスボウ・ベンド:Oxbow Bend
- シグナル・マウンテン:Signal Mountain
- ジェニー・レイク:Jenny Lake
- エルク牧場・フラッツ・ターンアウト:Elk Ranch Flats Turnout
- スネーク川展望台:Snake River Overlook
- シュワバッカー・ランディング:Schwabacher Landing
- グレイシャービュー・ターンアウト:Glacier View Turnout
- モルモン・ロウ:Mormon Row
グランドティトン国立公園:Grand Teton National Park(ワイオミング州)
グランドティトン国立公園は,ワイオミング州西部にあるイエローストーン国立公園の南に位置する国立公園です。
1929年,国立公園に指定されました。
ティトン山脈の最高峰であるグランドティトン山(標高4197m)に因んで,名づけられました。
画像の真ん中にあるとがった山が,グランデティトン山です。
周囲にも,3000~4000m級の12の山がそびえています。
グランドティトン山脈は,北アメリカ大陸で最も若い山とされています。
できたのは,今から1000万年前です。
この数字が,多いのか少ないのかピンとこないのですが,日本ではもっと若い山はいっぱいあると思います。
グランドティトン国立公園は,グランドティトン山脈を中心に,スネーク川,平地,森林,湿地,湖など,さまざまな自然が広がり,たくさんの動物の住処となっています。
ロッキー山脈の中で,「グランドティトン山脈が一番美しい」という人もいます。
グランドティトン山脈が南北に走り,その東側にスネーク川が流れ,さらに,その東側を191号線の高速道路が通っています。
グランドティトン国立公園は変わっていて,国立公園の北側から入園すると無料ですが,南側から入園すると有料です。
北側からの入園が無料の理由は,推測するに,北側から入園する観光客のほとんどは,イエローストーン国立公園の観光を終えた客だからだと思います。
ジャクソン:Jackson
グランド・ティトン国立公園の玄関口は,「ジャクソン:Jackson」になります。
グランド・ティトン国立公園の南にあります。
玄関口であるジャクソンですが,観光地であり,高級リゾート地でもあります。
ジャクソン市と言えば,毎年,夏に,世界の中央銀行幹部たちが一堂に集まるシンポジウムが行われるところです。
「ジャクソンホール会議(ジャクソンホール経済シンポジウム):Jackson Hole Economic Symposium」と呼ばれ,この金融・経済シンポジウムは,1982年からジャクソン市で開かれるようになりました。
画像は,ジャクソン・タウン・スクエアという公園のアーチで,公園の4つの角の入り口にあります。
グランド・ティトン国立公園を訪れたならば,必ず,ジャクソンには寄りたいところです。
しかし,ジャクソンは高級リゾート地ですから,観光としては良いのですが,宿泊地としてはお金を気にしない旅行者向けになります。
ジャクソン市周辺以外にも,国立公園の東側の宿泊地は,お金を気にしない旅行者向けです。
一方,「ドリッグス:Driggs」や「アイダホ・フォールズ:Idaho Falls」など,国立公園の西側には,妥当な料金の宿泊地が多いです。
ジャクソンを通る191号線を北に少し行くと,国立公園の入り口サインがあり,そして,ビジターセンターがあります。
「クレイグ・トーマス・ディスカバリー・アンド・ビジターセンター:Craig Thomas Discovery and Visitor Center」
グランド・ティトンや周辺で見られる野生動物の毛皮に触れるコーナーがあります。
大きなガラス窓からティトン山脈も望めます。
さて,次からは,グランド・ティトン国立公園の見どころを紹介するのですが,この国立公園を訪れるほとんどの方は,イエローストーン国立公園の観光を終えた人たちだと推測します。
なので,国立公園の南側のポイントから紹介します。
ジャクソン・レイク・オーバールック:Jackson Lake Overlook
イエローストーン国立公園からグランドティトン国立公園に向かって南に下ると,「ジャクソン湖:Jackson Lake」が見えてきます。
その横を191号線が通るのですが,最初の見どころはここにあります。
ジャクソン・レイク・オーバールックです。
ドライブで景色を楽しんでも良いし,立ち止まって岸辺で景色を楽しんでも良いです。
素晴らしい景色はこの世のものではありません。
コルター・ベイ:Colter Bay
ジャクソン・レイク・オーバールックから191号線を少し進むと次のポイントがあります。
コルターベイという湾から見るティトン山脈です。
北側から見る感じになります。
ビジターセンターもあります。
「コルターベイ・ビジターセンター:Colter Bay Visitor Center」
詳細なMAPがもらえる他,奥にあるテラスからはティトン山脈を望めます。
すぐ近くには「コルターベイ・レイクショア・トレイル:Colter Bay LakeShore Treil」があります。
一周約4.2km,所要時間約1時間,ほぼ平坦なトレイルコースです。
ティトン・パーク・ロード:Teton Park Road
ティトン山脈を間近に見ながら,ドライブできる道路です。
ティトン山脈とスネーク川の間を走っています。
もちろんドライブだけでも美しい景観を楽しめますが,途中に,いくつかの寄るべきポイントやトレイルコースがあります。
残念ながら,9月から5月は閉鎖される道路です。
オックスボウ・ベンド:Oxbow Bend
画像の中央にそびえているのは,「モラン山:Mount Moran」です。
透明度の高い美しい湖が,モラン山を鏡のように静かに映し出し,それを囲う茂みと森で絶景を生み出しています。
オックスボウ・ベンドが,ワイオミング州の中でも一番の絶景だと言う人もいます。
シグナル・マウンテン:Signal Mountain
ティトン・パーク・ロードで,「ジャクソン湖ダム:Jackson Lake Dam」を通り過ぎ,まだしばらく走ると三叉路があります。
その道路が,「シグナル・マウンテン・サミット・ロード:Signal Mountain Summit Road」です。
一方通行かと思うくらい狭い道路を7kmほど進むと,グランドティトン国立公園の壮大な草原を一望できるスポットに到着します。
そこが,約2300mの標高の「シグナル・マウンテン:Signal Mountain」の高台です。
視界をさえぎるものが近くにないので,どこまでも広がる草原の景色を楽しめます。
空を反射するスネークリバーも見えます。
また,途中の小さな駐車場に停めると,「Jackson Lake Overlook」があり,林の奥にジャクソンレイク,その先にティトン山脈が見られます。
両方ともに,トレイルを歩かずに高いところからの景色が楽しめます。
シグナル・マウンテン・サミット・ロードも,残念ながら,9月から5月は閉鎖される道路です。
ジェニー・レイク:Jenny Lake
ジェニー湖周辺は,国立公園で1番の絶景が楽しめます。
透明度の高い湖と山,そして,空のバランスが最高です。
「ジェニー湖ビジターセンター:Jenny Lake Visitor Center」があります。
ビジターセンターの裏手に「ジェニーレイク・トレイル:Jenny Lake Trail」があり,ぐるっと1周することもできます。
しかし,1周すると距離13.4km,所要時間約3時間となり,かなりきついトレイルになります。
なので,1周する場合は,サイクリング(Biking)をお薦めします。
グランドティトン国立公園は,自転車での観光が認められています。
自転車の持ち込みは不可能でも,レンタルショップがあり,そこで,借りることができます。
歩く場合は,「ジェニーレイク・オーバールック:Jenny Lake Overlook」や「ヒドゥン・フォールズ:Hidden Falls」などの目的地までのトレックキングを楽しむと良いと思います。
「ジェニーレイク・オーバールック:Jenny Lake Overlook」
「ヒドゥン・フォールズ:Hidden Falls」
ボートに乗って対岸まで行き,そこから帰りをトレッキングすることもできます。
カヌーやボートを借りることもできます。
ちなみに私たち夫婦は,凪の場合に限りますが,カヌーで対岸まで行き,そこから,トレッキングで帰るという計画をしています。
ジェニー湖の近くに「ムース池:Moose Pond」があります。
このムース池には,名前の通り,ムース(ヘラジカ)がよく来ます。
理由は,この池の藻を食べに来るのだそうです。
なので,この池周辺のトレイルもありだと思います。
もし,幸運にも出会うことができたとしても,近づきすぎは厳禁です。
最低でも25ヤード(23メートル)の距離を取る必要があります。
ヘラジカは,夏の期間は湖や川,湿地などで水中の水草を食べて暮らすそうです。
また,あの巨漢で,水深5mほどまで潜ることもできるそうです。
ここまで,ティトン・パーク・ロードを北から南へと見どころを紹介してきました。
次に,ティトン・パーク・ロードとスネーク川を挟んで通っている,191号線を北から南にかけて紹介します。
エルク牧場・フラッツ・ターンアウト:Elk Ranch Flats Turnout
馬などの牧場なのですが,野生のバイソンが歩き回るのを見るのに最適な場所の 1 つです。
日の出か日の入りの時間帯にここに来ると,まず,間違いなくバイソンを見ることができます。
牧場の向こうにあるティトン山脈も,忘れられない素敵な光景になると思います。
スネーク川展望台:Snake River Overlook
スネーク川がなぜ,スネーク川と呼ばれるのかがわかります。
以前より,木々が生長しているため,昔ほどはぐねぐね曲がっているところがわからないかもしれませんが,川の存在を感じられます。
シュワバッカー・ランディング:Schwabacher Landing
舗装されてない狭いじゃり道を15分ほど運転すると,このポイントに着きます。
川越しに山脈が望める絶景が待っています。
運が良ければ風があまりなく,水面にグランドティトン山が反射した写真を撮ることができます
グレイシャービュー・ターンアウト:Glacier View Turnout
グランドティトン山を真正面から眺めるのに,最適なポイントです。
冬でも気軽に行ける数少ないポイントでもあります。
モルモン・ロウ:Mormon Row
100年以上前に建てられた古い納屋(T.A.Moulton Barn)があるポイントです。
納屋の背景にティトン山脈が映り込む撮影スポットとして人気があります。
周囲には,複数の納屋があります。
昔,この土地を開拓したモルモン教徒が建てたものだと言われています。
現存する納屋は,歴史的建造物として保護されています。
これで,グランドティトン国立公園の紹介を終わります。
今回はこれで終了です。
次回は,いよいよ「アメリカの国立公園32選!」のラストになります。
乞うご期待!
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