アメリカの国立公園32選!【オリンピック国立公園】 mohamoha129

国立公園紹介

「アメリカの国立公園32選」の第10弾です。

これまで,太平洋地区にある国立公園を紹介してきました。

前回は,ヨセミテ国立公園を紹介しました。

今回は,ワシントン州にあるオリンピック国立公園を紹介します。

オリジナルランキングにて,オリンピック国立公園は18位でした。

それでは,紹介していきます。

オリンピック国立公園:Olympic National Park(ワシントン州)

Welcome to Olympic National Park photo by Ken Lund | Flickr(Noncommercial use allowed)

「オリンピック国立公園:Olympic National Park」は、ワシントン州のオリンピック半島にあります。

公園は,3つの領域,「太平洋の海岸線」「オリンピック山脈」「温帯雨林のジャングル」に分けられます。

1909年に,セオドア・ルーズベルト大統領がオリンピック国定公園を設立し,1976年に生物圏保護区になり,1981年世界遺産に登録されました。

オリンピック国立公園のあるオリンピック半島は,場所によって,気候も周囲の環境もかなり変わっているところです。

まず,オリンピック半島には,「オリンパス・ ウェスト・ピーク山:Mount Olympus, West Peak」を中心としたオリンピック山脈があります。

太平洋を流れる冷たいカリフォルニア海流からの湿った空気が,強い西風によってオリンピック山脈にぶつかり,半島の西側に雨と霧を発生させます。

その雨が多いところが「温帯雨林のジャングル」になります。

逆に東側のシアトルの方は,乾燥した温暖な西岸海洋性気候です。

中学生の時にアメリカの太平洋側の方は,北部が西岸海洋性気候,南部が地中海性気候と習った記憶があります。

サンフランシスコやロサンゼルスが地中海性気候,シアトルが西岸海洋性気候になります。

「オリンピック国立公園ビジターセンター:Olympic National Park Visitor Center」は,国立公園の北側の「ポート・アンジェルス:Port Angeles」にあります。

ビジターセンターの近くに「看板:Olympic National Park Welcome Sign」もあります。

まずは,ビジターセンターに訪れ,情報を収集すると良いと思います。

見どころ紹介

「オリンピック山脈」「先住民居留地」「海岸線」「温帯雨林のジャングル」に分けて紹介します。

オリンピック山脈

ハリケーンリッジ:Hurricane Ridge

Hurricane Ridge twoard Mt. Olympus, Olympic National Park WA photo by Keith Ewing | Flickr(Noncommercial use allowed)

ハリケーンリッジは,尾根の名前です。

南・東にオリンピック山脈,西にカスケード山脈,北にはカナダのバンクーバー島と360度息をのむ雄大な景色があります。

「ハリケーンリッジビジターセンター:Hurricane Ridge Visitor Center」もあります。

ポートエンジェルスから1本の道路が通っており,標高1500mまで,車で約30分で行けます。

「クラヘイン・リッジ・トレイル:Klahhane Ridge Trail」

「ビッグ・メドー・トレイル:Big Meadow Trail」

「サーク・トレイル:Cirque trail」

「ウルフ・クリーク・トレイル:Wolf Creek Trail」

「ハリケーン丘遊歩道:Hurricane Hill Trail」

ハリケーンリッジからは,これらのトレッキングコースがあり,高山植物や動物を見ることができます。

お薦めは「ハリケーン丘遊歩道:Hurricane Hill Trail」です。

往復2時間程度のトレッキングです。

山頂からは,オリンピック山脈はもちろんのこと,北側にカナダ,天気が良ければ南東方向にマウントレーニアまで見ることができます。

レイククレセント:Lake Crescent

Lake Crescent Lodge photo by NPS CulturalLandscapes | Flickr(Noncommercial use allowed)

ポートエンジェルスから101号線(オリンピック・ハイウェイ)を行くと,三日月形のクレセント湖に出ます。

ここは,窒素濃度が低いために植物プランクトンが育ちにくく,透明度が高い湖です。

画像は,湖畔にあるロッジのベンチです。

ゆったりとした時間を過ごすことができます。

クレセント湖周辺にも,トレッキングコースがたくさんあります。

「メリーミア・フォールズ・トレイル:Marymere Falls Trail」

「ネイチャーブリッジ・モメンツ・イン・タイム・トレイル:Naturebridge Moments In Time Trail」

「ネイチャーブリッジ・レイクサイド・モメンツ・イン・タイム・トレイル:Naturebridge Lakeside Moments In Time Trail」

「モメンツ・イン・タイム・トレイル:Moments in Time Trail」

「マウントストーム・キング・トレイル:Mount Storm King Trailhead」

「オーロラ・クリーク・トレイル:Aurora Creek trail」

「フェアホルム・キャンプグランド・ループ・オルタネイト・トレイル:Fairholme Campground Loop Alternate Trail」

「ピラミッド・ピーク・トレイル:Pyramid Peak Trail」

「スプルース・レイルロード・トレイル:Spruce Railroad Trail」

お薦めは「メリーミア・フォールズ・トレイル:Marymere Falls Trail」です。

Marymere Falls Trail Washington National Park near Lake Crescent photo by Udo S | Flickr(Noncommercial use allowed)

ほぼ平坦の往復約2.7㎞,約1時間のトレッキングです。

秘境にいる感覚になります。

もう少し距離のある「マウントストーム・キング・トレイル:Mount Storm King Trailhead」もお薦めです。

上から見るクレセント湖は絶景です。

途中までメリーミア・フォールズ・トレイルと同じルートなので,メリーミア滝に行ってからこのトレッキングをすることもありだと思います。

総距離:往復: 8.5km
標高差:624m
時間:約3時間

ソルダック滝:Sol Duc Falls

The degree minimizes the tart doubt. Sol Duc Falls, Olympic National Park, Washington photo by Michael Moore | Flickr(Noncommercial use allowed)

クレセント湖を通る101号線から「ソルダック・ロード:Sol Duc Rd」に入り,しばらく走るとつきあたります。

そこからは,「ソルダック遊歩道:Sol Duc Trail」をしばらく歩きます。

このトレッキングも,秘境にいる感覚になります。

滝は,画像の通り,上から見る感じになります。

ソルダック川は鮭の遡上でも知られています。

10月下旬~11月上旬にかけて,産卵のためジャンプしながら上流に向かう鮭の姿は一見の価値があります。

ソルダック滝に行くまでのソルダック・ロードの途中に「ソルダック・ホットスプリングス・リゾート:Sol Duc Hot Springs Resort」があります。

温泉リゾート地です。

sol duc hot springs lodge photo by Eliza Adam | Flickr(Noncommercial use allowed)

宿泊せずに温泉だけの利用ができます。

もちろん,水着が必要です。

ソルダック・ロードにあるトレッキングコースを一つ紹介します。

「アンシエント・グローブス・トレイル:Ancient Groves Trail」

約30分ぐらいのトレッキングですが,シダが生い茂る中で森林浴ができます。

先住民居留地

北西部は,マカー族先住民居留地になっていて,居留地に入るのに許可証(10ドル)が必要です。

「マカー・インディアン・リザベーション:Makah Indian Reservation」と言います。

許可証は,ガソリンスタンドなどで入手できます。

「マカー・カルチュラル & リサーチ・センター・ミュージアム:Makah Cultural & Research Center Museum」もあります。

このマカー族先住民居留地に,見どころが一つあります。

フラッタリー岬:Cape Flattery

Cape Flattery photo by Ryan Elwell | Flickr(Noncommercial use allowed)

岬の突端の断崖に展望台があります。

この周辺にアザラシ,アシカ,海鳥がたくさんいます。

コククジラやハクトウワシを見かけることもあります。

クイウート族先住民居留地にある「リアルトビーチ:Rialto Beach」も見どころです。

クイウート族先住民居留地は,「クイウート・リザベーション:Quileute Reservation」と言いますが,入場は無料です。

リアルトビーチ:Rialto Beach

Cape Flattery photo by Doug Urban | Flickr(Noncommercial use allowed)

クイウート川河口にあります。

リアルトビーチは,強風や津波によって倒された木々が,波打ち際に横たわっている海岸です。

打ち寄せた流木と緑豊かな海岸沿いの森が,良い雰囲気を醸し出しています。

中でも,ホールインザウォールと呼ばれる自然にできたアーチがあります。

また,ここは生き物の宝庫で,さまざまな海鳥はもちろん,アシカやアザラシを見かけることもあります。

4月から5月にかけては,ビーチから直接ホエールウォッチングができます。

お薦めは,リアルトビーチからホールインザウォールまでの海岸沿いのトレッキングです。

満潮時は流木の上を歩くことになるため,干潮時間を調べておくと良いと思います。

天気が良い日には,干潮時の夕方の美しい夕焼けは絶対に外せません。

向かいの「ラ・プッシュ:La Push」の町に行くと,クイウート族のかたが約400人生活しているそうです。

町の近くには「ジェームス島ビューポイント:James Island View Point」があります。

海岸線

太平洋側のシャイシャイビーチ(マカー族先住民居留地の北すぐ)からカラロックビーチまで約100kmの海岸線には,たくさんの見どころがあります。

先住民居留地で紹介した2つの海岸以外の,居住地ではないところの海岸線のポイントを紹介します。

カラロック:Kalaloch

101号線沿いには,いろいろなポイントがあります。

ルビー・ビーチ:Ruby Beach

世界一のダンカン記念 アメリカネズコ:Duncan Memorial Cedar Tree

カラロック・大ネズコ自然歩道:Kalaloch Big Cedar Nature Trail

カラロック・ビーチ:Kalaloch Beach

カラロック公共海岸公園:Kalaloch Public Beach

生命の木:Tree of Life

カラロック川自然歩道:Kalaloch Creek Nature Trail

カラロック・キャンプグランド・ビーチ・トレイル:Kalaloch Campground Beach Trail

海岸線に沿って砂浜を歩くことも良いし,ところどころにある奇妙な巨木を眺めるのも良いと思います。

Tree of Life Olympic National Park Kalaloch Beach Jefferson County, Washington Cape Flattery photo by James Marvin Phelps | Flickr(Noncommercial use allowed)

温帯雨林のジャングル

ホー温帯雨林:Hoh Rain Forest

熱帯地方ではないですが,ジャングルのような森です。

年間平均3700㎜という多量の雨が降り,温帯雨林のジャングルになっています。

アメリカの中で,最も雨の多いエリアです。

木々に生えている100種類以上のコケと枝から垂れ下がるコケが,原始の世界を思わせる雰囲気を出しています。

‘Green Drapes’, Washington, Olympic National Park, Hoh Rain Forest photo by Chris Ford | Flickr(Noncommercial use allowed)
Hoh Rain Forest, Olympic National Park, WA photo by faungg’s photos | Flickr(Noncommercial use allowed)

「ホー温帯雨林ビジターセンター:Hoh Rain Forest Visitor Center」の周りには,いくつかのトレッキングコースがあります。

「ホウ・ビジター・センター・ミニトレイル:Hoh Visitor Center Mini-Trail Trail」

「ホウ・リバー・トレイル:Hoh River Trail」

「トウヒ自然遊歩道:Spruce Nature Trail」

「ホール・オブ・モーゼス・トレイル:Hall of Mosses Trailhead」

トウヒ自然遊歩道とホール・オブ・モーゼス・トレイルは,とても歩きやすく,どちらもループ状の短いトレイルで,30分程度で楽しめます。

オリンピック国立公園に来たならば,ここの観光は欠かせないと言えます。

温帯雨林の観光地はもう一つあります。

クイノールト・レインフォレスト:Quinault Raim Forest

「クイノールト湖:Lake Quinault」周辺の温帯雨林の森です。

Lake Quinault Rain Forest photo by Geoff Livingston | Flickr(Noncommercial use allowed)

クイノールト湖周辺のトレッキングコースなどのポイントです。

「クイノールト雨林遊歩道:Quinault Rain Forest Trail」

「世界最大のシトカスプルース:World’s Largest Sitka Spruce」

「クイノールト・トレイル:Quinault Trail」

「ライツ・キャニオン・トレイル:Wrights Canyon Trailhead」

「モミジ空間雨林・歩道:Maple Glade Rain Forest Trail」

「ケストナー入植地・歩道:Kestner Homestead Trail」

「ジュライ・クリーク・ピクニック・エリア・トレイル:July Creek Picnic Area Trail」

「クイノールト・ビッグ・シダー・トレイル:Quinault Big Cedar Trail」

観光モデルコース

オリンピック国立公園で,2泊3日のコースを考えたいと思います。

まず,オリンピック国立公園には,ほとんどの方がシアトルから入ることになると思います。

1日目

シアトルからポート・アンジェルスまで,約2時間30分。

ポート・アンジェルスで昼食(ビジターセンターで情報収集)

ハリケーンリッジ(ハリケーン丘遊歩道をトレッキング)

クレセント湖へ移動

フォークスの町で宿泊(時間があれば湖周辺散策)

2日目

フォークスの宿泊地を早朝出発

メリーミア・フォールズ・トレイルとマウントストーム・キング・トレイル

ソルダック湖(ソルダック遊歩道)

ソルダック・ホットスプリングス・リゾート(遅めの昼食)

リアルトビーチへ移動

リアルトビーチからホールインザウォールまでのトレッキング

サンセット

1日目と同じフォークスの宿泊地

3日目

フォークスの宿泊地を早朝出発

ホー温帯雨林

トウヒ自然遊歩道とホール・オブ・モーゼス・トレイルをトレッキング

101号線を北に

途中のカラロックのどこかで短いトレッキング

マウントレーニエ国立公園までのどこかの町で宿泊

マウントレーニエ国立公園の前に行くか,後に行くかは思案のしどころです。

オリンピック国立公園は,夏場でも風が冷たく感じたり,雨が降ったりします。

年間降雨量は,東京の2倍です。

必ず,ウィンドブレーカーやレインジャケットなどを持っていくようにします。

それと,夏場,森の中ではけっこう蚊が多い時期があると聞きます。

そういう場合は,長袖,長ズボンになると思います。

オリンピック国立公園公式HP(国立公園局内)

オリンピック国立公園の観光は,私たちの3回目の長期アメリカ旅行で計画しています。

旅行の終末に,シアトル→オリンピック国立公園→マウントレーニエ国立公園→クレーターレイク国立公園という計画です。

今回はこれで終わりです。

次回も,アメリカの国立公園32選!を予定しています。

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