「アメリカの国立公園32選」の第22弾です。
今回がこのブログで紹介する国立公園の最後になるのですが,前回に引き続き,「イエローストーン国立公園」を紹介します。
オリジナルランキングにて,イエローストーン国立公園は第2位でした。
前回は,ロウワーループの「ガイザーカントリー」と「リバーカントリー」を紹介したので,今回は,アッパーループの「マンモスカントリー」「ルーズベルトカントリー」「キャニオンカントリー」を紹介します。
今回からご覧になっている方は,これらの単語が何を言っているのかわからないと思いますので,まずは,前回と同じように紹介していきます。
イエローストーン国立公園は,ワイオミング州とアイダホ州,モンタナ州と3つの州に広がる国立公園です。
イエローストーン国立公園:Yellowstone National Park(アイダホ州,モンタナ州,ワイオミング州)
イエローストーン国立公園は,北アメリカ大陸最大の火山地帯にあり,広大な敷地に様々な間欠泉や温泉,地熱による観光スポットが散在していることで有名です。
大地が織りなすパフォーマンスを体験できる,ディズニーのようなテーマパークと言っても過言ではありません。
1872年に世界初の国立公園に指定されたことで,有名ですが,イエローストーンの大地の発見を遡ると,1804年のルイス・アンド・クラーク探検隊になります。
ルイス・アンド・クラーク探検隊とは,フランスから「ルイジアナ購入」を決めたジェファーソン大統領が,アメリカ大陸西部へ派遣した探検隊です。
詳しくは,ここ↓を見てください。
【西北中部地区②】州の25セント硬貨のデザイン紹介 mohamoha47
このルイス・アンド・クラーク探検隊にいた隊員が,隊を離れて,初めてこの地域を訪れたとされています。
それから,いろいろな人が訪れては,単なるうわごとや伝説として片付けられていたイエローストーン地区ですが,詳しく紹介されたのは,1871年になります。
1872年に,グラント大統領がイエローストーン国立公園を設立する法案に署名し,世界で最初の国立公園となりました。
そして,1976年には,グランドティトン地域とともにユネスコの生物圏保護区に指定され,1978年に世界遺産に登録されました。
イエローストーン国立公園は,5つの地域に区分されます。
画像の青字のところです。
「マンモス・カントリー:Mommoth Country」
「ルーズベルト・カントリー:Roosevelt Country」
「キャニオン・カントリー:Canyon Coutry」
「ガイザー・カントリー:Geyser Country」
「レイク・カントリー:Lake Country」
今回は,「マンモス・カントリー」「ルーズベルト・カントリー」「キャニオン・カントリー」を紹介したいと思います。
イエローストーン国立公園の北の半分です。
また,画像では,イエローストーン国立公園の入場ゲートとその玄関口となる町を載せました。
それぞれの入場口は,使用できる期間が決まっています。
西入口(ウエスト・イエローストーンから):4月中旬~10月
南入口(ジャクソン,グランドティトン国立公園から):5月中旬~10月
北入口(ボーズマン,リビングストン,ガーディナーから):年中オープン
北東入口(クックシティから):5月下旬~10月(クックシティからマンモスは年中オープン)
東入口(コーディ,デビルスタワーから):5月上旬~10月
ホテルなどの宿泊地ですが,国立公園内の幾つかのビレッジのホテルやロッジを利用するか,画像にある町周辺の宿泊地を利用すると良いと思います。
グランドループ:Grand Loop(8の字ループ)
公園の敷地は広大で,南北で約102km,東西で約87kmあります。
園内には8カ所のビレッジがあり,そこを周遊道路が通っています。
8の字に道路が通っているため,「8の字ループ」と呼ばれていますが,正式名は「グランドループ:Grand Loop」です。
スタート地から8の字のようにドライブして,またスタート地に戻ると,約280kmもの長さになります。
北(画像では上)のサークルを「アッパーループ:Upper Loop」と呼び,1周約113kmあります。
南(画像では下)のサークルを「ロウアーループ:Lower Loop」と呼び,1周約153kmあります。
観光も入れると,とても1日でまわることはできません。
そこで,今回のイエローストーン国立公園は,「アッパーループ」と「ロウワーループ」に分けて,紹介しています。
前回,ロウワーループの方を紹介したので,今回は,アッパーループの,「マンモス・カントリー」「ルーズベルト・カントリー」「キャニオン・カントリー」を紹介します。
マンモス・カントリー:Mommoth Country
まずは,西からの玄関口「ウエストイエローストーン」には,「ウエスト・イエローストーン・ビジター・インフォメーション・センター:West Yellowstone Visitor Information Center」があります。
情報収集とガイドサービスの申し込みができます。
ビジターセンターの横には,「イエローストーン博物館:Museum of the Yellowstone」があります。
東の方にもう少し進むとマディソン地区になり,「マデソン情報センター:Madison Information Station And Trailside Museum」があります。
観光スポットやハイキング情報が提供されています。
北の玄関口「ガーディナー」から南に下ると,マンモス・ホットスプリングスを中心としたエリアがあります。
そこにもビジターセンターがあります。
「オルブライト・ビジターセンター:Albright Visitor Center」
地質や生態系,歴史に関する展示があります。
ここは,園内で唯一,年休オープンしているビレッジです。
このビレッジ周辺には,たくさんの見どころがあります。
「マンモス・ホットスプリングス:Mammoth Hot Springs」
地底深くから噴き上げられた温泉に含まれる石灰分が蓄積され,幾重にも重なって巨大な温泉段丘が造られました。
「テラス・マウンテン:Terrace Mountain」と呼ばれます。
温泉段丘には,「Minerva Terrace」や「Cleopatra Terrace」,「Palette Spring」,「New Blue Spring」などの名前がつけられています。
「リバティキャップ:Liberty Cap」
以前は,温泉が噴き出ていたところで,沈殿物によって自らの噴出口を塞ぎ,流出物が幾重にも重なって塔のようになりました。
ルートの入り口付近にあるため,番人のようです。
「アッパー・テラス・ループ・ドライブ:Upper Terrace Loop Drive」
テラス・マウンテンの裏には,アッパーテラスというエリアがあり,一方通行のドライブルートがあります。
車でいろいろなポイントを巡ることができます。
これで,マンモス・カントリーの紹介を終わります。
ルーズベルト・カントリー:Roosevelt Country
ルーズベルト・カントリーの中心は,ルーズベルト・ロッジのあるビレッジになります。
ロッジからは,夏の期間は毎日,駅馬車で草原を巡るツアーや乗馬のツアーが出ています。
もちろん,周辺には幾つかのトレッキングコースもあります。
「タワー滝:Tower Fall」
ルーズベルト・カントリーに来たならば,必ず寄るべきポイントです。
火山岩から約40m落下する滝です。
展望台から見るには,「タワー滝トレイル:Tower Fall Trail」を利用します。
Tower Fall Trail
距離:往復約1.6km
標高差:約91m
所要時間:約1時間
ルーズベルト・カントリーには,珪化木が見られる場所がいくつかあります。
珪化木とは,樹木が膨大な年月をかけて,地層からかかる圧力により化石化したものです。
「木化石」とも呼ばれています。
有名なのは,化石の森国立公園です。
アメリカの国立公園32選!【化石の森国立公園】【セドナ】【サワロ国立公園】 mohamoha135
ルーズベルト・カントリーにある珪化木の特徴は,立ったまま石化していることです。
まずは,多くの珪化木があるポイントを紹介します。
「スペシメン・リッジ:Specimen Ridge」
「スペシメン・リッジ・トレイル:Specimen Ridge Trailhead」
距離:往復約20km
標高差:約680m
所要時間:往復約5時間
タワージャンクソンの近くから出発するトレッキングなのですが,往復約20kmあり,現実的ではありません。
1日かければ可能だとは思いますが,体力に自信がある方限定になると思います。
そこで,別の手軽に珪化木を見ることができるポイントを紹介します。
タワージャンクソンからグランド・ループロードを少し西に進んだところにある道路から行くことができます。
このポイントの珪化木は1本だけですが,車で近くまで行くことができます。
「ラマーバレー:Lamar Valley」
ラマーバレーは,野生動物がたくさん存在している谷です。
広々とした草原で,動物ウォッチングに最適な場所です。
ランチ付きのラマー・バレー・サファリ・ハイキングツアーもあります。
バッファローだけでなく,エルク,ムース,コヨーテ,オオカミなども見られます。
動物ウオッチャーが混雑する場合もあるほど,ウオッチングに最適な場所です。
これで,ルーズベルト・カントリーの紹介を終わります。
キャニオン・カントリー:Canyon Coutry
キャニオン・カントリーの最大の見どころは,「イエローストーン・グランドキャニオン:Grand Canyon Of The Yellowstone」になります。
イエローストーン湖から流れ出るイエローストーン川が。大地を削り,長さ32km,深さ240m~360mの峡谷を造りました。
「イエローストーン」という名前は,この峡谷が黄色い絶壁だったため,つけられました。
イエローストーン・グランドキャニオンの近くに「キャニオン・ビレッジ:Canyon Village」があり,そこにビジターセンターがあります。
「キャニオン・ビジター・エドュケーション・センター:Canyon Visitor Education Center」
キャニオン地区の自然と歴史に焦点を当てた展示があります。
イエローストーン・グランドキャニオンの景観を素晴らしいものにしているポイントとして,2つの大きな滝があることを挙げます。
「アッパー滝:Upper Fall」
落差は33mあります。
早朝や夕方が特に美しいとされています。
「ロウアー滝:Lower Fall」
落差94mの滝です。
下流にあるこのロウワー滝から峡谷が始まります。
イエローストーン・グランドキャニオンも,アリゾナ州のグランドキャニオン国立公園のように,峡谷を挟んで,「ノース・リム:North Rim」と「サウス・リム:South Rim」に分けられます。
キャニオン・ビレッジはノースリムにあります。
グランド・ループ・ロードから,それぞれ,「ノース・リム・ドライブ:North Rim Drive」と「サウス・リム・ドライブ:South Rim Drive」という舗装された道路が出ています。
それぞれの道路沿いにある見どころポイントを紹介します。
まずは,ノース・リム・ドライブからです。
ノースリム・ドライブは,ロウアー滝の近くをスタート地点として,キャニオンビレッジまで一方通行になります。
まずは,最初の駐車場に車を停めて,約700m,約15分ほど歩くと,ロウアー滝のすぐ近くまで行くことができます。
また,アッパー滝にも,すぐ近くまで行くことができます。
その場合は,グランド・ループ・ロードから別の道路を使うことになります。
ロウアー滝と峡谷の眺望を見るのにとても適したポイントを紹介します。
「ルックアウト・ポイント:Lookout Point」
道路沿いに車を停めて,約2分歩くとルックアウト・ポイントに着きます。
更に10分ほど歩くと,「レッドロック・ポイント:Red Rock Point」に行くこともできます。
「グランド・ビュー:Grand View」
滝は見えなくなりますが,峡谷の景観を楽しむにはこのポイントです。
「インスピレーション・ポイント:Inspiration Point」
このポイントも滝は見えませんが,圧巻の光景です。
続いて,サウス・リム・ドライブ沿いにある見どころポイントを紹介します。
サウス・リム・ドライブも,グランド・ループ・ロードから出ているのですが,イエローストーン川を橋で渡ることになります。
ノース・リム・ドライブと違い,サウス・リム・ドライブは二車線あり,一方通行ではありません,
「アッパー滝展望台:Upper Falls View」
アッパー滝を近くで眺めるには,ここが最適です。
「アンクル・トムズ・トレイル:Uncle Tom’s Trail」
ロウアー滝を間近で見たい場合は,アンクル・トムズ・トレイルを歩きます。
アッパー滝展望台に行く時と同じ駐車場から約20分歩きます。
最初にロウアー滝を紹介している画像も,アンクル・トムズ・トレイルから撮られたものです。
「アーティスト・ポイント:Artist Point」
ロウアー滝を正面に,峡谷全体の絶景を見るなら,間違いなくサウス・リムのアーチスト・ポイントです。
これで,キャニオン・カントリーの見どころ紹介を終わります。
これで,5つのエリアの見どころ紹介をしました。
もちろん,イエローストーン国立公園は広大で,全てを紹介したわけではないです。
しかし,主だったものは紹介していると思います。
これで,イエローストーン国立公園の紹介を終わります。
さて,これで「アメリカの国立公園32選!」の全ての紹介を終えました。
昨年の10月から始めたので,約9ヶ月かけてアメリカの国立公園を32+α箇所,紹介しました。
さて,次回の告知です。
国立公園は紹介しませんが,アメリカの国立公園観光には欠かせない「America the Beautiful Pass」の詳細を紹介します。
アメリカ国立公園の年間パスのことです。
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