アメリカにある博物館を32に絞って紹介している「アメリカの博物館32選!」の第14弾です。
今回は,テキサス州にある博物館を2つ紹介します。
一つ目はヒューストンにある「ヒューストン宇宙センター」,2つ目はダラスにある「シックス・フロア・ミュージアム」です。
独自ランキングでは2つの博物館は以下のようなランキングになっています。
第11位【ヒューストン宇宙センター】
第19位【シックス・フロア・ミュージアム】
それでは,ヒューストン宇宙センターから紹介します。
ヒューストン宇宙センター:Space Center Houston(テキサス州ヒューストン)
「ヒューストン宇宙センター:Houston Space Center」は,アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンに位置するアメリカ航空宇宙局(NASA)の主要な施設のひとつです。
ヒューストン宇宙センターは,正式には「リンドン・B・ジョンソン宇宙センター:Lyndon B. Johnson Space Center」のビジターセンターになります。
ヒューストン宇宙センターの入場口と言えば,これです。
ジェット旅客機の上に乗っているスペースシャトルです。
なぜ,このような状況で展示されているのかを説明します。
スペースシャトルは単体では空を飛ぶことができません。
詳しく言うと,宇宙だと飛べるけど,地球の大気中は飛べないということなのだと思います。
そのために,スペースシャトルは移動をする際は,専用の輸送機が必要なのです。
その役を担うのが,ボーイング747ジェット旅客機を改造したものです。
ヒューストン宇宙センターにある輸送機は,実際にNASAが使用していたもので,「シャトルキャリア航空機NASA905」と呼ばれています。
このNASA905は,スペースシャトルを運ぶために様々な工夫が施され,実際に223回もスペースシャトルを運び,42年もの間飛び続けました。
上に乗っているスペースシャトルは,「インディペンデンス号」のレプリカです。
実際には,このエリアは「インディペンデンス・プラザ:Independence Plaza」と呼ばれる展示スペースです。
内からそれぞれの内部に入り,見学ができます。
「シャトルキャリア航空機NASA905」は実機なので,現役の時そのままに見学できます。
レプリカとはいえ,インディペンデンス号の方も本物そっくりに内部が再現されているそうです。
車と比べてみると,相当大きいことが画像から分かります。
見どころ NASAトラムツアー
インディペンデンス・プラザをはじめ,ヒューストン宇宙センターの内部は,美しい空間が広がり,宇宙に関する様々な展示がなされています。
ISS国際宇宙ステーションに関する展示やミッション・マーズの展示などテーマも様々でそれだけでも来た甲斐があると思います。
しかし,一番の見どころとなると,「NASAトラムツアー」になります。
ヒューストン宇宙センターはあくまでもリンドン・B・ジョンソン宇宙センターの一部であり,宇宙センターの目的は,宇宙飛行士の訓練であったり,宇宙探査や宇宙関連研究のための国際宇宙ステーションとしての活動であったりします。
展示室ではない,実際の宇宙センターの施設を見学できるツアーが「NASAトラムツアー」なのです。
ツアーは,レッドとブルー,ホワイトの3コースあります。
「レッド:Red Tram」がロケットパークの見学ツアーで,「ブルー:Blue Tram」が宇宙飛行士トレーニング施設ツアー,「ホワイト」がミッションコントロールセンター見学ツアーです。
特に追加料金は必要ではなく,アプリをダウンロードしてそこから予約するシステムです。
アポロ計画で使用された巨大ロケット「サタンⅤ」です。
打ち上げられた後,結局最後に残るのは上端のほんの一部分だけというのが驚きです。
人類初の月面着陸をしたアポロ11号やアポロ13号などで使用された「指令室MOCR2」の様子がそのままに見学できます。
トラムツアーは,宇宙センターをぐるっと回りますが,敷地内はこれまで宇宙開発に関して亡くなった人々のメモリアルの木々が植えられています。
ヒューストン宇宙センターを楽しむには丸1日必要です。
食べ物の持ち込みは原則不可です。
そのために,大概の人はこのセンターでランチをすることになります。
これでヒューストン宇宙センターの紹介を終わります。
シックス・フロア・ミュージアム:The Sixth Floor Museum(テキサス州ダラス)
「シックス・フロア・ミュージアム:The Sixth Floor Museum」は,アメリカ・テキサス州ダラスにある歴史的な博物館で,正確には「デイリー・プラザの第六階博物館」とも呼ばれています。
この博物館は,アメリカ大統領「ジョン・F・ケネディ:John F. Kennedy」の生涯や遺産および彼の暗殺事件に関する博物館です。
過去にダラス美術館を紹介したページがあるのですが,そのページに少しだけ,シックス・フロア・ミュージアムを紹介しています。
アメリカの美術館32選!【ヒューストン美術館,ダラス美術館,クリスタル・ブリッジズ・アメリカ美術館】 mohamoha74
なぜ,このダラスにジョン・F・ケネディ元大統領の博物館があるのか,それは,このダラス市内をパレード中に銃撃され死亡したからに他なりません。
1963年11月22日のことです。
狙撃犯が元教科書倉庫「テキサス・スクール・ブック・デポジトリ:Texas School Book Depository」のビル6階から大統領を撃ったということで,そのまさしく同じビルの同じ階である6階を博物館にしたのです。
その後,大統領の頭を打ち抜いた弾道は,ビルの6階からのものではないという話が出ました。
さらには,狙撃犯が裁判前に銃で撃たれ,殺されるということまで起きてしまいます。
4分弱のヒストリーチャンネルのYouTubeがあったので,貼っておきます。
興味がある方はご覧ください。
また,ケビン・コスナー主演で,オリバー・ストーン監督が映画にもしています。
トム・ハンクスも映画化しています。
大統領夫人の視点からの映画化もされています。
シックス・フロア・ミュージアムは,ケネディ大統領がダラスで暗殺された事件の前後の出来事に焦点を当てており,この悲劇的な事件の歴史的な背景,捜査および影響を詳しく紹介しています。
さらには,ケネディ大統領の生涯と大統領としての任期に焦点を当てたさまざまな展示物があります。
見どころ 実際の現場ならでは
博物館内のいろいろな資料もさることながら,やはり一番の見どころは「実際の現場」だったという事実でしょう。
博物館内の実際に犯人が発砲した場所を再現した展示物を見ることができます。
また,道路には,実際に大統領が撃たれたところにバツ印があります。
実際には,バツ印は2つあり,一つはケネディ大統領が喉を押さえた場所です。
2つ目はがネディ大統領の頭が吹っ飛んだ場所です。
博物館内の展示より
シックス・フロア・ミュージアムは,アメリカの歴史の中で最も重要な瞬間の一つの現場である博物館で,あの映像をよくテレビの特番で見ている昭和生まれの方ならば,誰もが訪れたいと思うのではないでしょうか。
これでシックス・フロア・ミュージアムの紹介を終わります。
テキサス州の都市について
今回は,ヒューストンとダラスと,2つともテキサス州の都市にある博物館を選びました。
ネット等では,アフターコロナになって,何かとテキサス州が話題になっている気がしています。
カリフォルニア州の人口が減っており,その分テキサス州の人口が増えているという情報です。
カリフォルニア州からテキサス州に引っ越す家庭が増えているのだとか。
カリフォルニア州の特にサンフランシスコの生活費は,全米平均を25%も上回っているそうです。
さらには,コロナの影響で治安がかなり悪くなり,真相はわかりませんが,千ドル以下の窃盗や万引きには警察が動いてくれないらしいです。
生活費については,サンフランシスコ在住の年収も全米平均を45%上回っているそうなので,一概に悪いとは言えませんが,治安の面からは,居住区によってかなりの差が出るのではないかと思います。
あのイーロン・マスク氏が,カリフォルニア州からテキサス州に引っ越した事実が判明し,テキサス州への引っ越しがさらに増えたと言われています。
さて,テキサス州ですが,アメリカで2番目に大きな面積(1位はアラスカ州)を持っています。
また,2番目に多い人口(1番はカリフォルニア州)を誇る州でもあります。
テキサス州のGDPは,全米2位(1位はカリフォルニア)です。
航空宇宙,ハイテク,通信,運輸,農業などさまざまな産業が盛んで,さらに油田もあるため,アメリカの中で最も勢いのある州だと言われています。
テキサス州の主要都市ですが,まずは1番大きな都市のヒューストンがあります。
しかし,州都はオースティンです。
他にも,ダラスやフォートワースがあります。
アメリカ全体でみると,テキサス州の各都市の人口はどんなものか調べてみました。
私にとってはかなり驚きの結果になりました。
1位:ニューヨーク (ニューヨーク州)
2位:ロサンゼルス (カリフォルニア州)
3位:シカゴ (イリノイ州)
4位:ヒューストン (テキサス州)
5位:フェニックス (アリゾナ州)
6位:フィラデルフィア (ペンシルバニア州)
7位:サンアントニオ (テキサス州)
8位:サンディエゴ (カリフォルニア州)
9位:ダラス(テキサス州)
10位:サンノゼ(カリフォルニア州)
11位:オースティン(テキサス州)
12位:ジャクソンビル(フロリダ州)
13位:フォートワース(テキサス州)
14位:コロンバス(オハイオ州)
15位:インディアナポリス(インディアナ州)
16位:シャーロット(ノースカロライナ州)
17位:サンフランシスコ(カリフォルニア州)
18位:シアトル(ワシントン州)
19位:デンバー(コロラド州)
20位:ワシントンD.C.
東海岸の都市がランキングに連ねるだろうとの予想に反して,それ以外の州の都市が多いです。
テキサス州にいたっては,トップ20の中に5つもランクインしており,全くの予想外でした。
「アメリカは,西経100度より東だけで,全体の80%の人口を占めている。」と聞いたことがあったので,それは間違いなのかと思いました。
しかし,人口密度を調べてみると,納得しました。
1位:ワシントンD.C.
2位:ニュージャージー州
3位:ロードアイランド州
4位:マサチューセッツ州
5位:コネチカット州
6位:メリーランド州
7位:デラウェア州
8位:ニューヨーク州
9位:フロリダ州
10位:ペンシルベニア州
上位10位は全て東海岸の州でした。
テキサス州は27位。
要は,東海岸の州は満遍なく人が住んでいるのに対して,それ以外の州,特に西経100度より西の州は,いくつかの都市に集中して,人が住んでいるということになります。
また,西経100度より西の地域はほぼステップ気候なので,住むには過ごしにくいのかもしれません。
それにしても,州に5つも大都市があるテキサス州は恐るべしです。
テキサス州には,私たち夫婦は1回目のアメリカ長期旅行に訪れる計画です。
アリゾナ州からニューメキシコ州に入り,ホワイトサンズ国定公園とカールスバッド国立公園を訪れます。
それから,テキサス州に入り,フォートワース,ダラス,オースティン,サン・アントニオそしてヒューストンと訪れます。
その後,ルイジアナ州に入ります。
旅行までには,それぞれの都市の観光モデルコースを作っておく必要があります。
それもまた楽しみであります。
今回はこの辺で。
次回も「アメリカの博物館32選!」を予定しています。
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