アメリカバイソンの話 mohamoha18

州のニックネーム

動物由来の州ニックネームを調べ終えた私には,どうしても納得できないというか,なかなか登場しないあの動物を不思議に思っていました。

アメリカ・バイソンです。

「アメリカバイソン」「バッファロー」「タタンカ」

アメリカの動物と言えば,真っ先に思い浮かべるのが「アメリカ・バイソン」です。

映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」では「バッファロー」「タタンカ」と呼んでいました。

「バッファロー」は,他の国では「水牛」を指す言葉ですが,アメリカではバイソンのことです。

「バイソン」はウシ科の総称で,「タタンカ」はネイティブ・アメリカンの言葉です。

特に映画を見直すことなく,この「タタンカ」という言葉を忘れずに思い出すことのできる自分に笑みがこぼれてしまいます。

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私が幼い頃に動物図鑑を見て,一番好きになった動物が「アメリカ・バイソン」でした。

Bison in the winter: Markus Spiske @markusspiske

不思議に思うことは,「アメリカ・バイソン」をどこの州もニックネームに公式採用していないことです。

ニックネームにはなっていないけれど,調べて分かった公式の指定は次の4つです。

・アメリカの公式の国立哺乳類
・ワイオミング州の公式の州哺乳類
・カンザス州の州のシンボル
・オクラホマ州の州のシンボル

私が考えるに「アメリカ・バイソン」は国を代表する動物で,どこの州とは言えないほど広くアメリカ国民に親しまれているのだと思います。

だから,どこの州のニックネームということではなくアメリカのニックネームになるべき存在なのかもしれません。

北米にかつては最大4千万頭いたと言われるアメリカ・バイソンは,1889年に連邦政府が狩りの禁止の法律を制定した時点で,約500頭に減ったと推定されています。

グレートプレーンズの生態系に不可欠で,土壌を乱すことにより他の動植物の生息地を作り出す役割を担っていました。

また,グレートプレーンズのネイティブ・アメリカンの方たちは,食料,住居,衣類,そして強い精神的象徴としてアメリカ・バイソンに依存していました。

なぜ,これだけの破滅的な数にまで減ってしまったのか。

それは,やはり西部開拓が原因と言わざるを得ません。

まず,17世紀に移民たちによる食料用の狩猟,害獣としての駆除が始まります。

次に,猟銃を使用した,主に皮革を目的とする狩猟で急激に減少します。

それまで,崖から追い落とす等の伝統的な手法で狩猟を行っていたネイティブ・アメリカンたちも移民たちから日用品と交換するために猟銃が使われるようになります。

大陸横断鉄道が通ると,列車から銃によって狩猟するツアーが催される娯楽としての殺戮も行われたようです。

当時のアメリカ政府はネイティブ・アメリカンへの飢餓作戦のため,彼らの主要な食料であったアメリカ・バイソンを保護せず,むしろ積極的に殺していき,多くのバイソンが単に射殺されたまま利用されず放置されたそうです。

19世紀末にようやく政府による保護の動きが強くなります。

イエローストーン国立公園などの国立公園・保護区が設置され,1905年にアメリカバイソン協会が発足されました。

2014年の報告では約4千の農場や牧場で,約30万頭が商業的に飼育・繁殖されているそうです。

絶滅の危機に瀕していたアメリカ・バイソンですが,現在では約50万頭が生息していると推測されています。

2016 年には,バラク・オバマ大統領が「バイソン遺産法:National Bison Legacy Act」に署名し,国の哺乳動物に指定されました。

ここまで回復したのは,保護活動もさることながら,食肉としての商業目的の野場や牧場での飼育によるところが大きいようです。

イエローストーンの保護地域におけるアメリカ・バイソンの数(野生としての認識だと思います)は全体の約1割に当たる約2万頭に満たないと言われているそうです。

アメリカ・バイソンの肉はステーキハウスのメニューでよく見かけられるそうで,牛肉と比較して脂肪やコレストロールが少なく,健康志向に合ったものだそうです。

しかし,約3分の1はひき肉として用いられ,牛のひき肉より価格が倍以上する上に,赤身が多くパサパサになるため,人気がなく,売れ残りが多いのが現状だそうです。

アメリカの農務省は,バイソンのひき肉を買い上げ,食糧支援プログラムに使っているようです。

その量はひき肉全体の約4分1にあたり,生産過剰がこれからの課題と言えそうです。

アメリカ・バイソンの頭蓋骨

photo by shutterstock

米国造幣局の「200周年記念25セント」でのモンタナ州のデザインの中に,アメリカ・バイソンの頭蓋骨があります。

「200周年記念25セント」とは,米国造幣局が1999年から2008年にかけて発行された「50州25セント硬貨プログラム: The 50 State Quarters Program」によるもので,裏面にアメリカ50州それぞれのデザインが施されています

モンタナ州は2007年に発行されました。

モンタナ州は,州のニックネームである「ビッグ・スカイ・カントリー」の綴りと一緒にアメリカバイソンの頭蓋骨,モンタナ州の山々,ミズーリ川が描かれています。

なぜ,バイソン本来の姿ではなく頭蓋骨なのか調べてみると,アメリカ・バイソンの頭蓋骨はネイティブ・アメリカンの部族にとってとても神聖なシンボルだからだそうです。

モンタナ州のネイティブの伝統を尊重し,25セントコイン以外にも州全体の学校,ナンバープレート,道路標識にも見られるそうです。

モンタナ州では,いにしえのアメリカ・バイソンの頭蓋骨を見つけることができます

私は,このYouTubeの映像にとても驚き,センチな気持ちになりました。

ノーマルなアメリカの25セントの裏面は,「ハクトウワシ」のデザインであることは,mohamoha16の記事で紹介しました。

アメリカ50州のそれぞれの25セントの存在を,私は初めて知りました。

今,調査しているニックネームシリーズはまだ続けるつもりですが,後にこれらの「記念25セント」を調査し,このブログで紹介したいなと思います。

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