アメリカにある美術館の紹介の第2弾です。
前回,デトロイト美術館を紹介しました。
デトロイト市は,ミシガン州で東北中部地区にあります。
この東北中部地区には,他にも4つの美術館がランキングされているので,「東北中部地区」から紹介します。
まずは,アメリカの美術館32選のランキングをmohamoha55でご覧ください。
アメリカの美術館32選!【デトロイト美術館】 mohamoha55
- ランキングした東北中部地区の美術館
- シカゴ美術館: The Art Institute of Chicago (イリノイ州シカゴ市)
- シカゴ美術館所蔵の作品紹介
- フィンセント・ファン・ゴッホ「The Bedroom」
- ジョルジュ・スーラ「A Sunday on La Grande Jatte」
- エル・グレコ「The Assumption of the Virgin」
- パブロ・ピカソの3つの作品
- ポール・セザンヌ「 The Basket of Apples 」
- マルク・シャガール「 America Windows 」
- グラント・ウッド「American Gothic」
- トゥールーズ・ロートレック「At the Moulin Rouge」
- クロード・モネ「Stacks of Wheat (End of Summer)」
- ギュスターヴ・カイユボット:Gustave Caillebotte「Paris Street; Rainy Day」
- 葛飾北斎 「The Great Wave」
ランキングした東北中部地区の美術館
4位 シカゴ美術館:The Art Institute of Chicago <Chicago,IL >
10位 クリーブランド美術館:Cleveland Museum of Art <Cleveland,OH>
11位 デトロイト美術館:Detroit Institute of Arts <Detroit,MI>
24位 ミルウォーキー美術館:Milwaukee Art Museum <Milwaukee,WI>
31位 シンシナティ―美術館:Cincinnati Art Museum <Cincinnati, OH>
その中でも,今回はシカゴ美術館を紹介します。
シカゴ美術館: The Art Institute of Chicago (イリノイ州シカゴ市)
ニューヨークのメトロポリタン美術館ができるまでは,シカゴ美術館がアメリカを代表する美術館だったそうです。
今は,メトロポリタン美術館,ボストン美術館とともにアメリカの三大美術館になるようです。
本館の建物は,1893年の「シカゴワールドフェア:World’s Columbian Exposition」の時に建てられたものです。
メインゲートの両脇にあるライオン像はシカゴ美術館のシンボルであり,シカゴにとっては,ニューヨークの自由の女神のような名所らしいです。
画像では,コロナ禍にあり,マスクをしています。
エドワード・ケメイズ:Edward Kemeys
「ライオンズ:The Lions」
1894年
ブロンズ
エドワード・ケメイズによって製作されたライオンのブロンズ彫刻は,建物の完成から1年後の1894年に設置されました。
右と左のライオンたちは,似ているようで,微妙に違うそうです。
本館正面にアメリカ国旗も含めた4つの旗が掲げられるのは,晴れた日のほんの数時間だけだそうで,見ることができるとラッキーなのだそうです。
2009年には新館が建設されました。
1893年に本館が建築されたシカゴ美術館は,その後何回も増築され,現在は8つの建物になっているそうです。
シカゴ美術館所蔵の作品紹介
まずもって,記載しておきたいことは,シカゴ美術館所蔵の作品のほとんどは,美術館のHPからダウンロードが可能ということです。
著作権の消滅したパブリックドメインの作品を主として,無料公開しています。
クレジット表記なしで無料ダウンロード、二次創作での利用が可能となっています。
名画を無料ダウンロードできる美術館を紹介しているサイトがありましたので,紹介しておきます。
【2020年版】パブリックドメインで無料!世界の名画550万枚をダウンロードできる美術館サイト19個まとめ
さて,シカゴ美術館所蔵の作品の中で,私が一番最初に紹介したい作品はこれです。
フィンセント・ファン・ゴッホ「The Bedroom」
フィンセント・ファン・ゴッホ:Vincent van Gogh
「ファンゴッホの寝室:The Bedroom」
1889年
Oil on canvas
同じ題材のものが3点あります。
3点のうち最初のものは,ゴーギャンがアルルに来る直前に描かれたもので,ゴッホ美術館にあります。
2点目がこの作品で,約1年後に最初のものを複製して描かれています。
最後の3点目は,2点目と同じ時期にゴッホの母のためにサイズを縮小して複製して描かれたもので,現在はオルセー美術館にあります。
フランスのアルルで,ゴッホが暮らした家の2階の部屋を描いたものです。
ゴッホ美術館にある一番最初に描いたものとこの2枚目を比べると,構成は同じでも色遣いがかなり違うのが分かります。
ゴッホ美術館の1枚目の作品も紹介します。
フィンセント・ファン・ゴッホ:Vincent van Gogh
「ファンゴッホの寝室:The Bedroom」
1888年
Oil on canvas
1枚目の方は,とても落ち着いた平和な感じがします。
アルルに自分にとって初めての寝室を持ったことへの安らぎからでしょうか。
または,このアルルの部屋にもうすぐゴーギャンがやってくるという期待感からでしょうか。
とても安定した温かみのある,そしてさわやかな色彩です。
絵の左側の扉はゴーギャンの部屋につながっていたとされています。
しかし,ゴーギャンとの創作活動はたった2ヶ月で終わってしまいます。
ゴーギャンの去った翌年に,ゴッホは2枚目を複製しています。
構図は同じでも,2枚目はかなり孤独感というか,不安定な印象を受けます。
あくまで,私の個人的な感想として受け止めてください。
専門家の方からすると,また違った考えになるのかもしれません。
シカゴ美術館公式のYouTubeにて,この絵を科学的に解明した動画がありましたので埋め込んでおきます。
興味がおありの方はご覧ください。
ジョルジュ・スーラ「A Sunday on La Grande Jatte」
ジョルジュ・スーラ:Georges Seurat
「グランド・ジャット島の日曜日の午後:A Sunday on La Grande Jatte」
1884–1886
Oil on canvas
点描画と言えば,真っ先に思い浮かぶ画家であるスーラです。
その生涯における代表作がシカゴ美術館にあります。
最後の印象派展になった1886年の第8回印象派展に出品されて話題となりました。
「新印象派」と呼ばれる最初の作品でもあります。
この作品の題材となったグランド・ジャット島は,パリを流れるセーヌ川の中州にあります。
アメリカとは関係のない地図ですが,埋め込んでおきました。
点描画の代表作を,一度はこの目で直でじっくりと眺めたいですね。
エル・グレコ「The Assumption of the Virgin」
ドミニコス・テオトコプロス(エル・グレコ):Domenico Theotokópoulos, called El Greco
「 聖母被昇天:The Assumption of the Virgin」
1577–1579
Oil on canvas
美術館好きな方は,エル・グレコと言えば,日本の岡山県倉敷市にある大原美術館所蔵の「受胎告知」を真っ先に思い浮かべると思います。
エル・グレコの作品はほとんどをスペインのプラド美術館が所蔵しており,エル・グレコの作品を所蔵していることは,美術館にとってステータスになっている気がします。
私はルネサンス期の宗教画家の中では,エル・グレコのある漫画チックで劇画調のタッチが好きです。
詳しく言うと,エル・グレコはルネサンス期ではなく,マニエリスムになります。
マニエリスムとは,ルネサンスの隆盛が終わろうとするころに生まれた美術様式です。
「聖母被昇天」とは,カトリック教会の用語で,聖母マリアがその人生の終わりに肉体と霊魂を伴って天国にあげられたという意味だそうです。
パブロ・ピカソの3つの作品
私は,ピカソの作品に魅せられたことはあまりありません。
しかし,シカゴ美術館に行ったならば,必ずしてみたいことがあります。
それは,ピカソの3つの作品を見比べることです。
ピカソが最も多くの作品を制作したことは,ギネスブックも認定しています。
また,ピカソは作風がめまぐるしく変化した画家としても有名です。
作風が変わるそれぞれの時期は「◯◯の時代」と呼ばれています。
青の時代
薔薇色の時代
アフリカ彫刻の時代
キュビズムの時代
新古典主義の時代
シュルレアリズムの時代
ゲルニカの時代
晩年
ピカソと言えば,キュビズムの作品があまりにも有名ですが,それぞれの時代に代表作があります。
まず,青の時代の作品です。
パブロ・ピカソ:Pablo Picasso
「オールド・ギタリスト:The Old Guitarist」
1903–1904
Oil on panel
青の時代の代表作の一つで,ピカソが若い頃の作風です。
続いて,キュビズムの時代の作品です。
パブロ・ピカソ:Pablo Picasso
「レッド・アームチェアー:The Red Armchair」
1931
Oil and Ripolin on panel
簡単に言えば,キュビズムとは,一つの対象を一つの視点だけで描くのではなく,複数の視点から見たイメージを一枚の絵の中に集約し表現するものです。
ピカソのキュビズムの時代は,さらに3つの時代にわけることができます。
初期キュビズム
セザンヌの静物画の作品にかなり影響されているため,セザンヌキュビズムとも呼ばれています。
セザンヌの静物画については,シカゴ美術館も代表作を所蔵しているので,ピカソの後に紹介します。
初期の頃は風景画の製作もしています。
中期キュビズム
風景画はほとんど描かれることはなくなり,人物や静物が主な対象となります。
対象が徹底的に分解され,何が描かれているのか識別することが困難になります。
後期キュビズム
新聞紙や壁紙をキャンバスに直接貼り付けるコラージュが導入されます。
シカゴ美術館所蔵のこの作品は,中期キュビズムの作品といえます。
最後の3つ目は,新古典主義の作品です。
パブロ・ピカソ:Pablo Picasso Artist
「母と子:Mother and Child」
1921
Oil on canvas
ピカソは,イタリア旅行で古代の都市や遺跡を訪れ,ルネサンスやバロックの作品に影響を受けます。
妻や息子をモデルに描き,どっしりと量感のある彫刻のような体型が特徴です。
ピカソの作品の中だったら,この時代の作品が私は好きです。
※ピカソの作品には著作権があり,シカゴ美術館のHPからのダウンロードが許可されていません。
美術館内でのフラッシュ無しの撮影は許可されています。
次の作品は,ピカソの初期キュビズムにて,かなりの影響を与えたセザンヌの静物画です。
ポール・セザンヌ「 The Basket of Apples 」
ポール・セザンヌ:Paul Cézanne
「リンゴのバスケット:The Basket of Apples」
1887–1900
Oil on canvas
セザンヌの静物画の代表作の一つがこの「リンゴのバスケット」です。
セザンヌが静物画を描く上でこだわったのは,別の角度,別の視点から見た物を混在させ,一つの画面の中に再構成しているところです。
この絵を見たその通りに描いたならば,このような絵には決してなりません。
ワインの瓶は傾いており,籠の中の林檎たちも大きさがいびつで,色についてもはたしてこのようないろいろな色の林檎だったのかと思わせます。
何より,テーブルの右と左がかなり違っていて,このようなテーブルは存在しません。
しかし,全体的に見ると静物画として成り立っていて,じっくり見ていると今にも崩れ落ちそうな緊張感が漂い始めます。
これをセザンヌは意図して描いているわけです。
全体の構成を熟慮した上で,対象物をデフォルメしているといえます。
これを見たピカソやジョルジュ・ブラックは衝撃を受け,物を多視点から描く技法をつきつめた「キュビズム」を始めることになります。
さて,次は絵画からちょっと離れます。
マルク・シャガール「 America Windows 」
マルク・シャガール:Marc Chagall
「アメリカの窓:America Windows」
1977
Stained glass
シカゴ美術館に行ったならば,絶対見逃してはならないところと言っても過言ではないと思います。
マルク・シャガールの晩年のステンド・グラスの作品です。
画像のように,壁の面として,3つに区切られて存在しています。
シャガールは,ステンドグラスメーカーと協力して,ヨーロッパ,イスラエル,アメリカ全土で86の窓を制作しています。
そのうちの1枚(3枚?)です。
左から右に見ていきます。
まずは,左のパネルです。
続いて,中央のパネル。
右のパネルです。
シカゴ美術館の解説では,3つのパネルで,音楽,絵画,文学,建築,演劇,ダンスを表しているそうです。
次に紹介する作品は,日本では全くと言っていいほど知られていませんが,アメリカでは今回私が紹介する作品の中で一番有名な作品です。
グラント・ウッド「American Gothic」
グラント・ウッド:Grant Wood
「アメリカン・ゴシック:American Gothic」
1930
Oil on Beaver Board
この絵については,以前のこのブログで紹介しています。
【西北中部地区②】州の25セント硬貨のデザイン紹介 mohamoha47
アイオワ州の記念コインにグラント・ウッドの作品のデザインが使用されているのに際し,この「アメリカン・ゴシック」も紹介しました。
「アメリカン・ゴシック」という題名通り,一昔前のアメリカの典型的な中西部の農民を描いた作品なのですが,敬虔なキリスト教徒の親子(夫婦ではありません…)を「アメリカン・ゴシック」としています。
一昔前のアメリカ中西部の農民には,このような厳格さを漂わせる雰囲気があったのでしょうか。
アメリカでは,知らない人はいないと言っていいくらいの作品で,なんと,今までにパロディーにされた回数は,「モナ・リザ」の次に多いらしいです。
また,ディズニーのアニメにも,この絵のパロディーを想わせる場面がいくつかあるそうです。
男女のペアがいて,男性の方が熊手を持っていたら,まず,この絵のパロディーと思ってよいくらいなんだそうです。
さて,この熊手に関して,この絵にはある仕掛けがあるそうです。
何かというと,男性が手にしている「熊手」ですが,この熊手の形が,他にもこの絵の中に3つあります。
どこにあるかわかるでしょうか。
この絵には著作権があるようで,直接貼ることを避けたので,シカゴ美術館HPのこの絵の作品紹介ページをリンクさせますので,そちらに跳んで,細かいところまで,じっくりご覧ください。
Arts of the Americas Gallery 263 American Gothic
右下のところで,大きさを調整でき,細かいところまでご覧になれます。
正解は,このページの最後に載せておきます。
トゥールーズ・ロートレック「At the Moulin Rouge」
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック:Henri de Toulouse-Lautrec
「ムーランルージュにて:At the Moulin Rouge」
1892–1895
Oil on canvas
ロートレックと聞けば,リトグラフ(石版画)によるポスターを真っ先に思い浮かべる方が多いと思います。
実際に,ムーラン・ルージュの商業用ポスターがパリの街に貼られ大評判となり,一夜にしてロートレックは有名になりました。
ムーラン・ルージュとは,パリのモンマルトルにある1889年に開店したキャバレーです。
ポスターが有名なロートレックの作品ですが,油彩画の代表作がシカゴ美術館所蔵のこの作品になります。
ロートレックを語る場合,2つの要素があると思います。
一つは,画家としてムーラン・ルージュから便宜をはかられるようになり,キャバレーで働く,娼婦,踊り子,女道化師など夜の世界の女性たちを愛情のこもったタッチで描いたことです。
ロートレック自身が足に障害を持っていて,差別を受けていたこともあってか,夜の世界で差別をされている女性たちに共感するようになったのではないかと言われています。
もう一つは,19世紀後半のフランスでは,日本の美術工芸品や浮世絵などが注目され「ジャポニスム」が流行しましたが,ロートレックも影響を受けた画家の一人だということです。
ロートレックは,日本の浮世絵の大胆な構図や平面的な彩色,輪郭をはっきりと陰影をつけない描き方などの要素を取り入れました。
クロード・モネ「Stacks of Wheat (End of Summer)」
クロード・モネ:Claude Monet
「積みわら(夏の終わり):Stacks of Wheat (End of Summer)」
1891
Oil on canvas
印象派のモネと言えば「睡蓮」がすぐに思い浮かびますが,この「積みわら」の連作も代表作の一つです。
特に,シカゴ美術館に行ったならば,「積みわら」は必見で見逃してはいけません。
その理由を説明します。
この「積みわら」は連作で,シリーズになっています。
モネは,この積みわらのモチーフを定点観測するように,同じ場所で朝,昼,夕方と時間ごとにそれぞれ描いています。
とても長い「タイムラプス」のようなものです。
そして,それぞれの作品が,時の移ろいや異なる光,雰囲気を見事に表現しています。
季節,時刻,天候によって移り変わる光が作り出す微妙な雰囲気にモネは注目し,描いたのです。
「積みわら」の1作目は,1890年の秋に描かれ,モネはその後7ヶ月に渡って25点の連作を描き続けました。
シカゴ美術館は,25点のうち6点を所蔵しています。
しかも,この「積みわら」の連作をずらりと並べているだけでなく,「睡蓮」などのモネの作品だけの展示している部屋があります。
「積みわら」の連作を見比べるという意味では,シカゴ美術館は鑑賞のし甲斐のある稀な美術館といえます。
ギュスターヴ・カイユボット:Gustave Caillebotte「Paris Street; Rainy Day」
ギュスターヴ・カイユボット:Gustave Caillebotte
「パリの通り,雨:Paris Street; Rainy Day」
1877
Oil on canvas
フランスの印象派期の画家,カイユボットです。
印象派グループ展に参加し自らも主催者側になっていますが,絵が写実的なため,「印象派ではないが,印象派の画家と一緒に出品していた優れた画家」との位置付けのようです。
カイユボットは,初めは画家としてよりも収集家として名が通っていました。
上流階級に生まれ,父親の遺産を受け継ぎ,それを印象派グループ展に経済的に支援したり,印象派の画家たちの作品を収集したりしました。
カイユボットが購入した絵の中には,現在,かなり名の知れた作品が多くあります。
紹介すると,ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」,モネ「サン=ラザール駅」,ドガ「バレエ」「コーラス」,マネ「バルコニー」などです。
カイユボットはこれらのコレクションをフランス国家に遺贈しています。
現在,カイユボットが収集した絵画は,オルセー美術館が所蔵しています。
さて,画家としてのカイユボットですが,没後,評価されることになり,現在の評価に至ります。
2011年,ボストン美術館は,カイユボットの作品「入浴する男」を約1700万ドルで購入するために,モネやゴーギャン,ピサロなどの絵画を売りに出しているほど,カイユボットの絵画の価値は高いようです。
まだまだシカゴ美術館所蔵の作品を紹介したいのですが,きりがないので,次で最後にします。
葛飾北斎 「The Great Wave」
葛飾北斎:Katsushika Hokusai
「神奈川沖浪裏(富嶽三十六景):Under the Wave off Kanagawa (Kanagawa oki nami ura), also known as The Great Wave, from the series “Thirty-Six Views of Mount Fuji (Fugaku sanjurokkei)”」
1826–1836
Color woodblock print
日本の浮世絵です。
浮世絵の代表と言えば,葛飾北斎の「富嶽三十六景」なかでも,この大波の向こうに富士山が見える「 神奈川沖浪裏 」ではないでしょうか。
江戸時代に大人気で何枚も刷られ,現在約200点が残っています。
日本や世界の主要な美術館に所蔵されているほか,個人所蔵のものもあります。
シカゴ美術館にも1枚あるのですが,特筆すべきことは,ネット上でパブリック・ドメインとして公開していることです。
細かいところまで,見ることができます。
さて,「 三十六景 」なのですが,シリーズは46図あること知ってました?
これで,シカゴ美術館の紹介を終わります。
グラント・ウッド「アメリカン・ゴシック」の問題の答えです。
- 男性の服の中央に熊での形があります。
- 向かって左奥の植物が熊手の形になっています。
- 奥に見える家の屋根裏部屋の窓が熊手の形をしています。
今回の記事の情報源になったサイトは以下の通りです。
次回は,東北中部地区の残りの美術館,クリーブランド美術館,ミルウォーキー美術館,シンシナティ―美術館の3つを一挙まとめて紹介します。
お楽しみに。
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